伝統的なオランダのおばちゃんたちに会う

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伝統的なオランダのおばちゃんたちに会う

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日本人が着物の生活をやめて洋服を着るようになったように、オランダ人もいまやほとんどの人が洋服を着ています。
「え?」と思うかもしれませんが、他の国同様、白い三角帽みたいな帽子や地方色あふれる色彩や形の民族衣装がオランダにもあったのです。

「いやよ、わたしゃ、“洋服”みたいな近代的なものは着ないわ」そう言って、かたくなに昔ながらの民族衣装を着て暮らす人々がオランダのゼーランド州に一部住んでいます。
着物で育った日本人が一度も洋服に腕を通さず、最後まで着物を着て過ごしている町というような感じでしょうか。
オランダのそれは、ちょっと不思議な金属の髪飾りだったり、一枚の布を針で留めながら着る、複雑な服装なのです。
「小さい頃から着てきたものだから、これからも着るの」
自分たちの文化と伝統を誇りにしているオランダ人のおばちゃんが日本のライフスタイル誌『ku:nel(クウネル)』(マガジンハウス)の表紙になりました。

空港でちらりとその表紙を見て「なんだろうあの写真」と思いつつ、私はオランダの友人のお墓参りにゼーランドに向かいました。
ゼーランド自体も小さい州ですし、訪ねた町はもっと小さく、ガイドブックもありません。
偶然にも同年代の日本人の方がオランダ人の方と結婚されていたので連絡を取って、案内をしてもらいました。
すると、『ku:nel(クウネル)』に町のおばちゃんたちが表紙になってゼーランドでは大ニュース。明日、地元の新聞社がおばちゃんたちを取材するというではありませんか。
張り切って、取材を取材に行きました。別に頼まれた訳でもないのですが。
でも間近に見せてもらうと本当に不思議な衣装です。
雷が落ちそうな鉄の髪飾りや、ちょっと間違うと体に針が刺さりそうな服です。着るのに時間もかかるし、髪飾りなどを作る職人さんも(そしてこの伝統衣装を着るおばちゃんたちも)年齢的に減ってきているとか。
ちなみに、未亡人は黒い色の服を着続けるそうです。

おばちゃんたちはそこそこうれしそうに、取材を受け、私も一緒に記念撮影してもらいました。

長崎生まれのためか、オランダには何度も行きましたが、行くたびにいろんな魅力を見つけます。
おばちゃんたちに会えたのも、偶然に偶然が重なってのこと。
私はやっぱりこの国が好きです。

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