乗船シルバーシー

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6つ星客船の魅力、乗船レポート!

やっぱり敷居が高い船?! 緊張の乗船

お迎えクルーたちがシャンパンを持ってお出迎えしてくれるので、ちょっと緊張……
ガイドがシルバーシー・クルーズの客船に初めて乗船したのは、2000年。シンガポールで乗ってブルネイ王国やマレーシア、フィリピンなどを巡って香港で下りるアジアクルーズでした。 世界の高級客船ということで、さすがに緊張します。小さな1万6,800トンの「シルバー・クラウド」に乗り込みましたが、レセプションを含め、船内には人の影がほとんどありません。もちろん、並ぶことなくチェックインやカードの登録などが終了。客室に案内されました。 夕食時などは乗客の方がダイニングに現れますが、多くの乗客の方が自分の客室で過ごすため、船内のパブリックルームが空いているのです。






宝石店当たり前のように宝石店があり、さすがに最初はドキドキします

緊張しつつも、「Noと言わない船」と呼ばれるシルバーシーの船なので、さっそく我が儘をいくつか言ってみます。「客室のお水はエビアンじゃないものにしてください」など、小さな希望はあっという間に叶います。 調子に乗って、発着地のシンガポールで買ったフカヒレの乾物を、「これをディナーで食べたいんですが……」と差し出してみると、翌日には、レストランマネージャーがニコニコしながら、おいしいフカヒレスープを運んでくるではないですか……。「付け合わせに北京ダックも作ってみました」とさらににっこり。完全に“参りました”状態となりました。




プールクールな乗客もクルーも意外と水中バレーがお好き
船内が静かだなと思っていた一方で、プールサイドでは、乗客と船長を含むクルーが水中バレーに白熱! アクティブな乗客は元気に遊び、静かに過ごしたい乗客はのんびり、快適な客室で過ごせるというわけです。 余談ですが、フィリピンでの寄港地ツアーに参加した時、道の混雑で船に戻る時間が遅れましたが、ツアーにはなんと水中バレーも得意なイタリア人船長が……。「大丈夫、私たちの到着が遅れても、船は出航できない」と安心しながら、吹き出した瞬間でした。 超高級船でありながら、実にチャーミングな側面を多く持つのは、イタリアの遺伝子とでもいうのでしょうか。


2度目の乗船では、じっくりと料理を堪能

シルバー・シャドー長崎に停泊中のシルバー・シャドー。白い船体が美しい
1回目の乗船はさすがにちょっとかしこまりつつも、シルバーシー・クルーズの魅力を様々な部分でかいま見る体験となりました。2回目は、日本寄港のクルーズの一部分に、ちょっとイレギュラーな形で乗船しました。


出航は我が故郷長崎。「長崎の皆さん、この『シルバー・シャドー』は2万8,000トンと小さいですが、世界最高峰の船ですよ~」とアナウンスしたくなる気持ちを抑えつつ、乗り込みました。


フラッグこのフラッグを挙げておくと、ウエイターが来てくれる



さすがに2回目はリラックスモード。出航前からプールサイドでのんびりします。以前もあったのか、ビーチ・ベッドには、シルバーシーのマークが付いている旗があり、ドリンクなどが欲しい時はこの旗を揚げると、あっという間にウエイターが来てくれます。ウエイターを探さずに済むので、ストレスフリーです。 夜はダイニングでルレ・エ・シャトー監修のメニューを主体に選びます(ヘルシーメニューや船のシェフお勧めメニューなどもあります)。この時は仕事の関係で、厨房を見学させてもらいましたが、厨房はまるで戦場です。ダイニングにいる乗客の数はそう多くはありませんが、料理をベストな状態で出すために、厨房で働くコックさん全員が集中。シェフもテーブルに出す直前、ひと皿ひと皿をすべてチェックしているのです。

シェフ特別レストランではシェフが目の前で最後の仕上げをし、取り分けてくれる
ワインをメインに出すバーなどでも食事をいただきました。少人数制なので、ウエイターが横で切り分けたり、乗客の食欲をさらにそそるプレゼンテーションを楽しませてくれます。ワイン好きならさらにたまらない至極の時間でしょう。


チップがかからないという気楽さ

バーアルコール代がかからないので、食事前は自然にバーで食前酒に集まる
夕食前は、バーに集まって食前酒から始まります。また、食後もバーでゆっくり更けて行きます。アルコール代がかからないので、どこに行っても「ごちそうさま」と気軽に席を立つことができます。ガイドの場合はアルコールが飲めないので、おごったりおごりかえしたりということにはなりませんが、一緒に食事のテーブルを囲む時やバーで飲む時、「誰が払うか」を考える必要がないのはかなり楽です。 客船に乗ると、必ずエステやマッサージを受けますが、いつも悩むのがエステシャンに支払うチップ。でもこの船の場合は、トリートメントに対してもチップが不要なので、ありがたい限りです。

ライブラリー鍵も何もかかっていないレンタルDVDがずらりと並ぶライブラリー
チップに関係なく、にこやかで親切にしてくれるクルーたちにも感動します。欧米の会社でありながら、さらに客船で、でチップというモチベーションなく、サービス業が立派に成り立っていることはとにかくスゴイと思わずにはいられません。 また、図書館には貸し出し用の本やDVDがありますが、記帳することなく、黙って借りていけるというのも、「さすが高級客船」と唸りました。持って帰ってしまう人なんて、誰もいないのですよね。




海外の客船で日本をめぐるという体験

別府足湯を楽しむ乗客の皆さん。寄港地ツアーで知り合いもぐっと増える
シルバーシー・クルーズの乗客は実にインターナショナルです。ある一定の国からの乗客ばかりにならないように、バランスよく集客し、様々な国から乗客がいるのも、この客船の魅力です。高級客船なので、乗船している方はもちろんそれなりのお金持ちですが、皆さん、穏やかでフレンドリーなのも印象的です。










ショー派手なショーはないけれど、最後はお世話をしてくれたクルーたちが全員舞台に登場するお別れのショー
基本的に乗客のほとんどが英語を話します。小型客船なので、カジノやショーなどはそれほど大規模ではありません。その分、乗客やクルーと話す機会も増えます。ヨーロッパやアジア、オセアニアなどの乗客とゆっくり親しくなっていきます。また、日本寄港のクルーズであれば、海外の方と一緒に寄港地ツアーに行くのも興味深いものがあります。ガイドは乗客の方々と別府の温泉めぐりをしましたが、足湯を試したり、温泉たまごを一緒に食べて盛り上がりました。 ガイドが日本人だと分かってからは、お土産を買う手伝いや日本のついての質問をされ、「あ、もっと日本について知ってないと……」と勉強になりました。海外の寄港地ツアーに行くよりも、大きな発見ができたクルーズでした。

朝食みそ汁も付いた和食の朝ご飯。ルームサービスで客室まで運んでくれる
船では、日本寄港クルーズや日本人乗客が多い時は、日本人コーディネーターを乗船させているので、日本語の船内新聞やメニューがあったり、朝ご飯も白いご飯や焼きしゃけ、海苔などが出て、日本食シックも安心でした。 少々緊張するラグジュアリー客船のデビューは、親しみやすいアジアクルーズや日本寄港がやっぱりお勧めというのが、ガイドの結論でした。もちろん、次は他のエリアでも乗船してみたいと思います。