クルーズ旅行の基本から、エリア&客船選び、乗船までの流れ、船や寄港地の楽しみ方まで解説!

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客船にだってある! 格付けミシュラン本

頼りになる、ミシュラン本の客船バージョン

2008年度版の『Complete Guide to Cruising & Cruise Ships 』はamazonで購入可能

日本でも発売が開始された『ミシュランガイド』の影響で、星が付いたレストランは予約が取りにくい状況が続いていると聞きます。実は客船にもミシュランのような、格付けをした本があるのをご存じですか。

英国人で客船評論家のダグラス・ワード氏(Douglas Wards)がベルリッツから出版している『Complete Guide to Cruising & Cruise Ships 』です。1984年に初めて出版され、以後23年にわたり、毎年改定版を出しています。

もちろん日本の客船も評価されているうえ、客船ごとの細やかなデータと具体的な紹介があるので、旅行関係者にとってはまさにバイブル的な存在。ガイドを含む、日本のクルーズ愛好者も毎年購入している人が大勢います。
5つ星から2つ星まで客船が評価されるので、毎年改定版が出版される度に、関係者もドキドキしながら結果を知るわけです。

客船はどうやって評価されている?

飛鳥IIをはじめ、日本の客船もばっちり評価。さて、国際的な目線での点数は?
例えば、『Complete Guide to Cruising & Cruise Ships 』の2008年版では、世界の280隻の客船についての評価が行われています。総ページ708ページ!説明はすべて英語で書かれています。

客船の点数は「船」(500点)、「客室」(200点)、「食」(400点)、「サービス」(400点)、「エンターテインメント」(100点)、「寄港地やコース」(400点)の6部門で、点数がつけられています。すべてが満点だと2,000点。何点取得したかで、その客船の星の数が決まります。

ちなみに日本の飛鳥IIは4つ星プラス。
……その詳細や他の日本船の評価はぜひ同書を手に取ってご覧ください。

「クイーン・ヴィクトリア」船内の模型の前に立つ著者のダグラス・ワード氏。日本の客船の評価などで来日することも多い
評価だけでなく、客船ごとに、船の大きさ(重さ)、どのようなスタイルの船か、何年にどの造船所で作られたものか。そして、船籍、全長、全幅、乗客定員、乗組員数、客室数(窓側、内側などの詳細)、そしてプールやカジノの施設の有無など基本的な情報がデータとして記載されています。

さらにその船のコンセプトや内容、どんな人に向く船か、客室の種類と概要、食事、エンターテインメント、スパなどについて、テーマ別に文章で解説が加えられているという内容です。

表記は英語ですが、分かりやすく書かれているので、辞書を使えば理解できる内容です。

客船ガイドの上手な活かし方

人気の高い「クイーン・エリザベス2」については、3ページにわたって評価、解説している
一つはやはり自分の乗る船の詳細を知るために使います。乗客層はどうなのか、どんなサービスが受けられるのか、服装はどんな感じなのか。
それに合わせて、持参するドレスなどを決めていきましょう。この本を見れば、世界の客船がすべて「豪華」なわけではなく、ドレスコードや乗客の層もさまざまなことがよく分ります。

例えば、2つの違う会社の船から選ぶときに、どちらが自分に合った船なのかを見極めたり、違う会社の客船に乗ろうと思ったときに、自分のライフスタイルや好みに合った船はどれなのか判断する材料になります。

日本で「豪華客船の旅!」と歌われている船が2つ星で、とてもカジュアルな船だったりすることもあるでしょうし、小型高級船ならばきちんとタキシードを準備したほうがいい場合があったりするわけです。

もっと読みこめば、クルーズの基本が見えてくる!

クルーズの「いろは」もカラーページで丁寧に説明
各客船のレイティングに注目しがちですが、『Complete Guide to Cruising & Cruise Ships 』の役立つページはもっとあります。とくに前半のカラーページです。

最近のクルーズ客船の動向、世界のクルーズエリア(地図付き)、クルーズの歴史、船上生活の説明、食事やエンターテインメント、スパなどの最新情報、一緒に乗る人によって異なってくる客船の選び方などが、豊富な写真とともに書かれています。

また「パンフレットが教えてくれないこと」という章では、今さら聞きにくいクルーズのいろはが解説されていて、初心者の心強い味方です。その他にも、冒険クルーズ、帆船クルーズ、リバークルーズ、世界一周など、特別なクルーズも紹介されています。

ロマンティックなクルーズや家族で乗るクルーズなど、さまざまな状況に合わせた選び方を伝授
じっくり読みたいのが、この本の一番重要な要素が含まれた「正しい船を選ぼう」という章です。船の大きさやサービス、料金、雰囲気など自分の求めるものを正しく見極めようというのが、この本の重要な柱です。

ダグラス氏は客船を「大型」「中型」「小型」「ブティックサイズ」と4つに大きく分け、それぞれのよい点と悪い点を具体的に紹介しています。

また、日本人も乗りやすい世界のメジャーな客船会社を具体的に1社ずつ、その歴史や特徴などを紹介しています。

船の大きな断面図や一般的な客室の見取り図もあるので、客船がどんな造りでどんな機能をしているかなども理解することができます。

著書のダグラス・ワードさんってどんな人?

英国生まれのダグラス氏。「業界で最も恐れられているクルーズ評論家」(英タイムズ紙)とも言われる
『Complete Guide to Cruising & Cruise Ships 』の2008年度版は英国で書籍賞を受賞したほど、同書は国際的に高い評価を受けています。著書のダグラス・ワード氏は、格付け審査のため、年に200日以上を船上で過ごすとか。

イギリス人で、小さい頃から自転車で、「クイーン・エリザベス」「クイーン・メリー」などの客船を見に行く、船好きの少年でした。19歳で「クイーン・エリザベス」のバンド・リーダーとして乗り込んだという意外な経歴も持っています。

1984年、今から24年前に初めてベルリッツから出版された同書
常に乗客と会話をしながら、客船についての情報がないこと、乗客が何を評価して、何を評価していないかを知り、それを小冊子にまとめたのが同書のきっかけになったとか。

その後、ベルリッツ社の社長のオファーがあり、同社から出版が始まりました。過去43年間で約700隻の船に乗船し、延べ1800港に寄港したそうです。

よき客船時代を知りながら、新しいクルーズ時代を見守る

気になる個所を写真に収めるダグラス・ワード氏
ダグラス・ワード氏の客船の評論や格付けは多くの人に好意的に取られているようです。というのも、同氏が自分も客船で働いていた経験があるため、「陸のホテルでは、こんなこと簡単にできるのに」というような批評しません。

乗客や従業員とよく会話をし、気が付いた点があれば、担当者にアドバイスを行ったり、客船全体の質の向上を目指しながら、格付けを行っているというのもあるでしょう。

またミシュラン本と違って、同一の人間がすべての客船を同じ目線で評価しているため、個人的主観に左右されないというよさもあります。

クルーズに関心がある人にとってのまさにバイブル!
船のデッキで使われている素材、皿やテーブルカバーのブランドや質感など、細かな部分から、クルーのちょっとした時の心遣いまで、実に細かくチェックしている同氏の姿を、ガイドも船上で拝見したことがあります。船、そしてクルーズに深い愛情を持って活動してらっしゃる姿勢が強く感じられました。

同書の最後には、読者が自分が乗った船について感想をかけるコメントフォームもついています。もしクルーズを体験したら、さらなるクルーズの質の向上のために、あなたもぜひコメントを送って、客船の“ミシュラン本”に一役買ってみてはいかがでしょうか。

「クルーズという国際的な“旅行商品”をもっと深く理解したい!」「いろんな船の特性を知りたい」という方にはお勧めの1冊です。



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