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いつかは客船で通りたい! 世界3大運河

世界3大運河って、どこにある?


人間が作った巨大な建造物を体感できるクルーズならではのエンターテイメント
運河とは、給排水や灌漑、または船の航行のために人工的に掘って作られた水路のことです。小樽運河のように日本にも、そして世界にも、運河は無数にあります。

その中でも有名なのは「パナマ運河」や「スエズ運河」。大きさも十分なので、迫力があり乗客にとって最大のエンターテイメントでもあります。

ちなみに「3大運河」というのは、商船三井客船の「にっぽん丸」が2001年にこの有名な3つの運河を通過するコースを決めたため、「3大運河」と一般的に呼ばれるようになりました。

次は、世界一周クルーズでまず通るスエズ運河を紹介します。

アジアと欧州をつなぐスエズ運河


ちょっと殺伐としているが、陸に近くなると住民が手を振ってくれることも
スエズ運河は、アジアとアフリカの境界、紅海と地中海を結ぶ運河です。エジプト領内に属しており、全長167キロメートル。運河北端の港湾都市「ポートサイド」と南端の商業都市「スエズ」を結んでいます。

1859年4月25日の着工から、10年の歳月をかけて建設され、1869年11月17日に開通。運河建設のために、150万人のエジプト人が動員されたと言われています。この運河の開通によって、アジアからヨーロッパ、またアメリカ大陸への海運のルートがかなり短縮されました。というのも、それまでは、アフリカ大陸の喜望峰を周回するしか方法がなかったからです。


アジアからヨーロッパに抜ける重要なスエズ運河の地図
近年の、船の大型化に合わせ、運河も幾度かの改修が行われ、現在は大型タンカー(載貨重量15万トン)の通航にも対応した幅160?200メートル、深さ19.5メートルの運河です。1970年代の拡幅増深工事には日本の企業も参加したことがよく知られています。

スエズ運河を利用してアジアからヨーロッパへ航海すると、アフリカ南端の喜望峰経由に比べると、約7,400キロメートルも航海距離が短縮できます。地中海と紅海の水面がほぼ同じ高さのため、パナマ運河のような閘門(ロック)の必要がなく、水の流れが小さいのも特徴です。


今は海賊騒ぎで警備も少しものものしい
エジプトの人々が手を振るなか、のんびりと客船が通航し、人気を博していましたが、現在は紅海に近いアフリカ東部ソマリア沖で海賊行為が頻発しているため、運河は厳戒態勢。

日本船が世界一周を行った時はその親会社のタンカーが客船と平行で進んで、安全性をさらに高めたというエピソードもあるほど。とはいえ、ヨーロッパからの客船などの多くが、このスエズ運河を通ってアジアに寄港します。

次は、超大型客船と日本のパイプを握るパナマ運河です。

クルーズのメッカと太平洋をつなぐパナマ運河

パナマ共和国のパナマ地峡を開削して太平洋とカリブ海を結んでいる閘門式運河がパナマ運河。日本船の世界一周クルーズの場合、スエズ運河を通ってヨーロッパとアメリカへめぐった船は、ほとんどがこのパナマ運河を通り、太平洋へ戻ってきます。

水位差にびっくりのパナマの水門
全長は約80キロメートル、最小幅192メートル。スエズ運河を拓いたフェルディナン・ド・レセップスの手で開発に着手されましたが、難工事とマラリアの蔓延により一旦、放棄。その後、パナマ運河地帯としてアメリカ合衆国によって建設が進められ、10年の歳月をかけて1914年に開通しました。
長らくアメリカによる管理が続いていましたが、1999年12月31日にパナマに完全返還された。現在はパナマ運河庁(ACP)が管理しています。年間通航船舶数は1万300隻とも言われています。
カリブ海側の大西洋に比べ、太平洋側の海面は24センチ高いため、水位を変えて船の高さを動かす閘門(こうもん)を作り、船を通過させていきます。


人工湖もあり、不思議な地形のパナマ運河全景
3つの人造湖と3つの水門があります。あり、船舶は機械で牽引されることもあるので、まるで巨大な客船が山を登っていくようでもあり、パナマ運河の通航をハイライトにしたアメリカ客船のクルーズもあるほどです。

パナマ運河を通過できる船の最大のサイズはパナマックスサイズと呼ばれています。現在、通過できる船のサイズは、全長294メートル、全幅32.3メートル、喫水12メートル以下に制限されています。通行料も高く、2008年はアメリカのノルウェージャン・クルーズ・ラインの「ノルウェージャン・ジェイド」が3000万円近くを支払ったとのこと。


巨大な船も牽引車でドックの中に入れる。水位の上げ下げは数隻の船を同時に同じドックに入れて行う
人間が苦労の果てに作り上げた世界最大の運河を24時間近くかけて通過するのは、本当にスペクタクル。人口湖も含め、パナマの熱帯雨林の様子も楽しめ、客船にとっては、「金額も高いけれど、最高のショー」とも言われています。

現在はパナマックスサイズの客船しか通航できませんが、今後、拡張工事が予定されており、完成後は、全長366メートル、幅49メートル、喫水15メートルまでの船の航行が可能となります。カリブ海をめぐっている15万トン以上のメガ客船も、新しいパナマ運河を通ってアジアや日本にやって来る日も近いと、多くの客船ファンも楽しみにしています。

次は、さらに恐ろしいクルーズでの誘惑を紹介。

花畑に囲まれながら通るキール運河

英国をはじめヨーロッパ諸国から、船でロシアやフィンランド、スウェーデンへ行くには、北海からバルト海へ向かう必要があります。

通航する船は世界の運河でも一番多いと言われるキール運河
昔はデンマークのユトランド半島を回り、ズンド海峡を通るコースが取られていましたが、ユトランド半島沖は波浪が荒いうえ、狭いズンド海峡では、デンマークが高い通行税を課していたため、ハンブルクやリューベックなどのハンザ同盟諸都市は、協力してキールからアイダー川にぬける、アイダー運河を作りました。

アイダー運河は、1784年に完成しましたが、この運河は幅29メートル、深さ3メートルの規模しかなく、通航できる船が喫水の浅い船のみに制限されていたのです。そこで、1887年に、バルト海沿いの軍港キールとドイツ最大の工業地帯であるルール地方を結ぶ新運河「キール運河」の建造が開始され、1895年に完成。その後、運河は1907年と1914年に拡張されました。全長97キロメートル、幅102メートル、水深11メートルです。


バルト海と北海を効率よく結ぶキール運河の地図
日本船の世界一周では、人気の港ロシアのサンクトペテルブルグやスウェーデンのストックホルムへ行く時に通航することがあります。スエズ運河やパナマ運河と違うのは、のどかな景色。春であればどこまでも広がる花畑が楽しめます。運河沿いに暮らす人々は何日の何時頃にどの国の船が通るかを知っていて、客船であれば、その国の国旗や国歌を流して歓迎してくれるので、感激もひとしおとか。


のどかな風景と住民との交流も多いキール運河
キール運河にも閘門がありますが、これはパナマ運河のように水位を上げるのではなく、干満の水位の差による潮流を避けるために、扉で調節しているものです。

3つの運河、いかがでしたか。世界一周でいっきにめぐるのもよいですが、近くをめぐる1週間前後のクルーズでも1カ所ずつ通航することもできます。人間の英知が作り上げた巨大なる運河、ぜひクルーズの楽しみの一つとして、体験してみてください。
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